東京23区から松山市に移住すると年間約140万円支出減!

消費支出最小の都市=松山市!

少し前に統計局の2023年家計調査の発表を受けたかたちで松山市が全国の県庁所在地・政令指定都市の中で最も消費支出の少ない都市であると報じられました。
【ランキング多数】あなたの街の1位は ギョーザ以外も家計調査(NHK)

別に松山市が全国で最も消費支出の少ない都市だから移住をしてきたわけではありません。
高層ビルが林立しているわけでもなくどこか昭和な雰囲気が漂う街に路面電車がのんびり走り、ホテルや飲食業などのサービスに携わる人たちのマニュアルを超えた心のこもった言葉、そして相手を気づかいながらはんなりした伊予弁でやりとりする風景を見て、ああ、ここに住みたいなという単純な動機からです。
そして記憶はあまり定かではないのですが、松山市への移住を考え始めた頃にいろいろネットで情報を集めているうちに「主婦が選んだ暮らしやすい街ランキング1位」というようなタイトルで松山市が紹介されていたように思います。
実際に5年住んでみて確かに札幌市に比べて物価や光熱費が安いように思いますし、何より気候が温暖で北海道民的には「春・夏・秋・春」というような体感ですので、防寒用のコートやブーツ、手袋、帽子、マフラー、長靴、雪かき、スコップ、スノーダンプ、スノーヘルパー、スノーブラシ、不凍液などの冬用必需品への支出がほとんどありません。

実際に統計データで「札幌市」と「松山市」を比較してみました

では、実際にデータとして見た場合にはどうなのか?記事の元となっている統計局からEXCELデータをダウンロードして世帯あたりの消費支出を比較してみました。
政府統計の総合窓口 e-Stat 家計調査

1世帯当たりの家計支出を移住前の札幌市と移住後の松山市でどれだけの差異があるかを表にしてみました。(統計的には)何と移住後では年間88万円も支出減となることがわかりました。「家具・家事用品」で増になっている以外はほとんどの支出項目で減となっていますが、もっとも差が大きいのは「交通・通信」の項目です。

松山では、徒歩(公共交通機関)<自転車<原付<軽自動車

次回もう少し詳細に調べてみたいと思いますが、これは松山市民の移動手段が自転車、原付が主で、自動車の場合は圧倒的といってよいほどに軽自動車が多いことによるものではないかと推測します。自転車と原付は本当に多いです。駅前や市街中心部の駐輪場の規模には驚きます。地下駐輪場やタワー型の駐輪場があるのには正直驚きました。これは街の大きさにも関係すると思うのですが、市役所や県庁、JR松山駅に行くにしても自転車で行ける距離ですし、少しがんばれば空港までも自転車で行けます。少し離れたところはバスや鉄道、市内電車(路面電車)で用が済みますので、クルマを持とうという気にあまりなりません。(比較的、市街地に近いところに住んでいるからかもしれませんが)
仮に買うとしても、松山はとても狭い小路が多いので取り回しの楽な軽自動車を選ぶというのもある意味合理的なわけです。

移住して25年経てば、2200万円の支出減!

現在、私はアラカンですので仮に余命20年これから松山に住み続けるとして、計25年で▲88万円/年ということは総計▲2200万円!これは大きいですね。もう何年かで年金生活に入るとすれば多少働くにしても収入としてはどこに住んでいてもあまり変わりはないでしょうから。
老後2000万円不足するという問題も移住すると解決するという人もいるかもしれません。
私の場合、札幌市から松山市への移住という条件ですが、全国や他市とも比較してみたいと思います。

東京23区から松山市に移住した場合には年間約140万円支出減!

東京都区部での世帯あたり年間消費支出は409万6千円、松山市は268万1千円ですから、141万5千円支出を減らすことができるという計算になります。
ちなみに家計支出トップのさいたま市との差額は144万8千円となります。
四国だったらどこの都市でも安いのかな?とお隣、香川県高松市(人口42万人:松山市は51万人)を見てみると、あらら札幌市や全国平均とそんなに変わりがない。関西が近いからクルマを持つメリットが多いからかもしれませんね。

支出だけの問題ではない。松山にはFrancfrancがない!

ここまで読んで「ようし、松山市に移住しよう!」なんて早まってはいけません。
松山にはPARCOもFrancfrancもないしヨドバシカメラもビックカメラもないのです。(どうして高松にFrancfrancがあって松山市にないんだ!)三越はあるけれど松山三越店の地下はなんとコープえひめ!信じられますか?50万都市の三越のデパ地下がコープなんですよ!互いにブランドを堕としているようで異次元のカップリングです。髙島屋はあるけれど「いよてつ髙島屋」です。その前は「いよてつそごう」だったらしくとにかく「いよてつ」は変わらず百貨店のみが変化していくのでしょう。
おしゃれをしていくような場所、空間というものがありません。狸小路のような地方都市に必ずあるアーケード街がL字にあるだけです。
民放は4局しかありません。(テレビは見ないから別にいーけれど)
照明代も節約しているのか、街中でも街灯が少なくて暗いです。駅前でも9時を過ぎると札幌での深夜2時くらいのような人気の無さです。
終電が早いので景気によらず基本的にあまり残業をしません。働き方改革を考える上ではヒントになるでしょうけれど。
それでもやっぱり移住したいですか?松山市に?老後2000年問題を解決するために?

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